万病のもとである肥満!犬猫の体重・食事管理の重要性
犬猫の肥満は万病のもと
ころころと太った犬や猫の方が愛嬌があって可愛いと思っている飼い主は意外と多いものです。また、エサを美味しそうに食べる姿や、おやつを強請る姿が可愛らしくて、ついつい食べ物を与えてしまうという飼い主も多いでしょう。さらに、おやつは少ししか与えていないと思っていても、実際には、家族全員で別々におやつを与えていて全体のおやつの量が多いというケースもあります。
犬や猫に必要なカロリーは人間と比べると非常に少ないもので、犬猫の肥満は健康に様々な悪影響を及ぼします。肥満体では体全体に血液を循環させるために心臓に負担がかかり、心臓病など循環器障害のリスクが高まります。
肥満で体重が増えると、重くなった体を支えるために関節に負担がかかって関節障害も発生しやすくなります。糖尿病も肥満が原因の1つで悪化させる要因になり、猫の場合は肥満が尿路結石の原因の1つになります。犬猫の肥満は万病のもととなるため、しっかりと体重管理を行うことが重要です。
食事で体重管理をする
犬や猫は運動によるダイエットでカロリーの消費量を増やすことは難しいと言え、食事からの摂取カロリーを管理することで体重管理を行います。一般的に犬の場合は適正体重を15%以上、猫では20%以上を超えると肥満となります。
犬種や猫種により適正体重は異なり、肥満になりやすい種類の犬猫もいます。太りやすい犬種・猫種の飼い主は、しっかりと食事量と回数をコントロールして体重管理をしましょう。
減量のポイント
減量を行う場合には通常のフードではなく、療養食を利用してください。通常のフードで量を減らしてダイエットを行うと、カロリーだけでなく栄養素の摂取量も減ってしまうため、栄養不足に陥る可能性があり危険です。
ダイエット用の療養食はカロリーは減らしながら、タンパク質やビタミン・ミネラルなどの栄養は高密度に配合されています。さらに、フードのかさを減らさない工夫や、満腹感を保てる工夫がされた療養食もあります。
自己流のダイエットや無理な減量をすると、犬や猫が体調を崩したり栄養不足に陥ったりなどのトラブルのリスクが高くなります。特に猫の場合は、極端な食事制限から肝臓病を発症する可能性もあります。
ダイエットを行う場合には動物病院の獣医師と相談しながら、健康的に無理のない減量計画を立てるようにしてください。目標体重を設定し、体重の変化を記録しながら定期的に動物病院で状態をチェックしてもらうと安心でしょう。